日本の薬機規制 その批判的考察
国際化に苦しむ民官の医薬品セクター
第55回 ―今の官僚たちには期待できない―
元厚生労働省(薬系技官)津田重城
2025年1月1日号
最近の中央社会保険医療協議会での議論や感染症関係薬の増産要請など、厚生労働省当局は相変わらず自身の政策ミスで引き起こした供給不足にきりきり舞いになっている。中医協では後発品薬価の指標に基づく値付けが決まったようだが、後発品業界は「準国営化」の道を確実に歩んでいると筆者は考える。嫌な言葉ではあるが、徳川治世を象徴する「農民を生かさぬように、殺さぬように」の見事な再現であろう。徳川時代の農民は移動の自由や職業選択の自由がなかったが、今の日本国民はこれらの基本的人権は有している。
徳川時代とあまり変わっていないのは日本国民のマインドで、「お上」と陰で非難・揶揄はするが、本気でお上と対峙しようとはしない。幕府の官僚であった幕閣や各藩の家老と現在の官僚を比較するとどうだろう。官僚統制や独裁とも言える状況は、実はあまり変わっていないの...
最近の中央社会保険医療協議会での議論や感染症関係薬の増産要請など、厚生労働省当局は相変わらず自身の政策ミスで引き起こした供給不足にきりきり舞いになっている。中医協では後発品薬価の指標に基づく値付けが決まったようだが、後発品業界は「準国営化」の道を確実に歩んでいると筆者は考える。嫌な言葉ではあるが、徳川治世を象徴する「農民を生かさぬように、殺さぬように」の見事な再現であろう。徳川時代の農民は移動の自由や職業選択の自由がなかったが、今の日本国民はこれらの基本的人権は有している。
徳川時代とあまり変わっていないのは日本国民のマインドで、「お上」と陰で非難・揶揄はするが、本気でお上と対峙しようとはしない。幕府の官僚であった幕閣や各藩の家老と現在の官僚を比較するとどうだろう。官僚統制や独裁とも言える状況は、実はあまり変わっていないので
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